労働基準法における法定労働時間は「1日単位で8時間以下、1週単位で40時間以下(特例措置対象事業場においては44時間以下)」です。
そして、原則、これを超えて労働させた場合には残業代が発生します。

しかし、一方で、「1日単位で8時間、1週単位で40時間」を超えて労働させても残業代が発生しない特別な労働者も存在します。

その特別な労働者のひとつが、「監視又は断続的労働に従事する者」です。

イメージしやすいように具体的な業務を例示すれば、「警備員」「守衛」「役員専属の運転手」「賄人」などです。
後述する許可基準を満たし、労働基準監督署に許可される必要があります。

1週単位の法定労働時間が(40時間ではなく)44時間となる特例措置対象事業場については『週44時間の特例措置対象事業場は残業代41万円以上の損!』解説しています。

このページでは、「監視又は断続的労働に従事する者」とは、具体的にどのような業務に従事する者か?を解説します。

「あなたが「監視」「警備」「手待ち時間が長い」などの要素を含む業務に従事している場合、この内容を理解しておかないと、監視又は断続的労働に従事する者に該当しないのに、該当するかのように扱われ、正当な賃金が支払われていないという事態に陥りかねません。」

1.監視又は断続的労働に従事する者とは

まず、監視又は断続的労働に従事する者の特徴を簡単に解説します。

労働基準法第41条によれば、「監視又は断続的労働に従事する者」には、労働時間、休憩及び休日に関する規定が適用されません。

言い換えると、「監視又は断続的労働に従事する者」には、大原則である「1日単位で8時間、1週単位で40時間」を超えて労働しても残業代が発生しません

労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。

  1. 別表第一第六号(林業を除く。)又は第七号に掲げる事業に従事する者
  2. 事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
  3. 監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの

労働基準法第41条(労働時間等に関する規定の適用除外)

これは、監視又は断続的労働に従事する者は、常態的(注)に精神的緊張が少ない、あるいは、常態的に手待ち時間(注)が長いためです。

誤解を恐れず表現すれば、(一般的な業務に従事する者に比べ)労働の密度が低いから、「1日単位で8時間、1週単位で40時間」という一般的な尺度で労働対価を算定するのは適切ではないということになります。

注釈: 常態的とは?

このページでは「常態的」という表現を多く用います。「常態」とは「平常の状態、普段の状態」という意味ですので、「常態的に精神的緊張が少ない」であれば「普段の状態が精神的緊張が少ない状態」と捉えてください。

注釈: 手待ち時間とは?

手待ち時間とは、勤務時間でありながら、する仕事がなく、仕事の発生を待っている時間と表現できます。断続的労働に従事する者に該当するか?を判断するには、手待ち時間の定義を理解しておく必要があります。なぜなら、「休憩時間ではなく手待ち時間に該当するから断続的労働時に従事する者に該当する」と思っていたが、実は「休憩時間に該当する」というケースも少なくないためです。
詳しくは、また、他の業務における手待ち時間については『まだ損してるの?「実は労働時間に該当する」6つの事例』で解説しています。

つまり、逆説すれば、精神的緊張が少ないことが常態的ではない、あるいは、手待ち時間が長いことが常態的ではない場合には、監視又は断続的労働に従事する者には該当しません。

この辺りの判断基準が曖昧であるために、「監視又は断続的労働に従事する者に該当しないのに、該当するかのように扱われ、正当な賃金が支払われていない」という事態が頻発しているわけです。

さて、次項から、具体的にどのような業務に従事する者が、監視又は断続的労働に従事する者に該当するかを解説していきます。

なお、監視又は断続的労働に従事する者の通り、「又は(または)」ですので、「監視に従事する者」「断続的労働に従事する者」のどちらかに該当すれば、監視又は断続的労働に従事する者となります

そのため、「監視に従事する者」と「断続的労働に従事する者」に分けて解説していきます。

2.監視に従事する者とは

行政通達の内容をまとめると下記の通りです。

2-1.定義

  • 一定部署に所属している。
  • 主な業務が監視。
  • 常態として身体的または精神的緊張が少ない。

2-2.該当する業務

  • 火の番、門番、守衛、水路番、メーター監視など。
  • 警備業務()。

警備業務が監視又は断続的労働に該当するかはより実態に即して判断されるため、別項下記【4.警備業務において監視又は断続的労働に従事する者の要件】にて詳しく解説します。

2-3.該当しない業務

  • 交通関係の監視、車両誘導を行う監視、犯罪人の看視など。
  • プラントなどにおける計器類を監視する業務。
  • 危険または有害な場所における業務。など

監視に従事する者は、原則として、一定部署にあって監視するのを本来の業務とし、常態として身体又は精神的緊張の少ないものついて許可すること。したがって、次のようなものは許可しないこと。

  1. 交通関係の監視、車両誘導を行う駐車場等の監視等精神的緊張の高い業務
  2. プラント等における計器類を常態として監視する業務
  3. 危険又は有害な場所における業務

昭63.3.14基発150号 抜粋

監視に従事する者は原則として一定部署に在って監視するのを本来の業務とし常態として身体又は精神緊張の少いものの意であり、その許可は概ね次の基準によって取り扱うこと。

  1. 火の番、門番、守衛、水路番、メーター監視等の如きものは許可すること。
  2. 犯罪人の看視、交通関係の監視等精神緊張の著しく高いものは許可しないこと。

昭22.9.13基発17号 抜粋

3.断続的労働に従事する者とは

行政通達の内容をまとめると下記の通りです。

3-1.定義

  • 休憩時間は少ないが、手待ち時間が多い。

3-2.該当する業務

  • 役員など専属の自動車運転者。
  • 製パン業において、仕込、分割整形、焙焼など作業工程が分業化されている場合の、仕込及び分割整形工程の業務、並びに、焙焼工程の業務。但し、焙焼時間の長さなどによっては該当しない。
  • 修繕担当など、通常は業務閑散であり、事故発生に備えて待機している業務。
  • 貨物の積卸、寄宿舎の賄人などにおいて、手待ち時間が、作業時間(実労働時間)と同等以下である業務。但し、作業時間が8時間を超えるような業務については該当しない。
  • 鉄道踏切番などにおいて、1日当たり10往復程度以下である業務。
  • 警備業務()。

警備業務が監視又は断続的労働に該当するかはより実態に即して判断されるため、別項下記【4.警備業務において監視又は断続的労働に従事する者の要件】にて詳しくご説明します。

断続的労働に従事する者とは、休憩時間は少ないが手待時間が多い者の意であり、その許可は概ね次の基準によって取り扱うこと。

  1. 修繕係等通常は業務閑散であるが、事故発生に備えて待機する者は許可すること。
  2. 寄宿舎の賄人等については、その者の勤務時間を基礎として作業時間と手待ち時間折半の程度まで許可すること。ただし、実労働時間の合計が8時間を超えるときは許可すべき限りではない。
  3. 鉄道踏切番等については、1日交通量10往復程度まで許可すること。
  4. その他特に危険な業務に従事する者については許可しないこと。

昭63.3.14基発150号 抜粋

断続的労働に従事する者とは、休憩時間は少いが手持時間が多い者の意であり、その許可は概ね次の基準によつて取扱うこと。

  1. 修繕夫の如く通常は業務困難であるが事故発生に備へて待期するものは許可すること。
  2. 貨物の積卸に従事する者寄宿舎の賄人等については、作業時間と手持時間折半の程度迄許可すること。
  3. 鉄道踏切番の如きものについては1日交通量10往復程度迄許可すること。
  4. 汽罐夫その他特に危険な業務に従事する者については許可しないこと。

昭22.9.13基発17号 抜粋

役員専属自動車運転手の場合として、事業場の高級職員専属の運転手は勤務時間としては長時間に及ぶこともあるが、その半分以上は詰所において用務の生じる迄全然仕事がなく待っている場合、これを断続的労働として取扱って差支えない。

昭23.7.20基収2483

3-3.該当しない業務

  • 危険な業務。
  • タクシー運転者。
  • 常備消防職員。
  • 新聞配達従業員。

タクシー運転は相当の精神的緊張を要する業務であり、断続的労働として許可すべきものではない。

昭23.4.5基収1372号 抜粋

常備消防職員については、断続的労働として許可する限りではない。

昭23.5.5基収1540号

新聞配達従業員の労働は断続的労働とは認められない。

昭23.2.24基発356号

3-4.「断続的労働」と「通常の労働」が混在する場合や反復する場合

断続的労働に従事する者は、常態的に断続的労働に従事しているからこそ、労働基準法の大原則である「1日単位で8時間、1週単位で40時間」から除外されます。

よって、通常の労働(断続的労働に該当しない業務)にも従事している場合や、通常の労働にも従事することがある場合は、断続的労働に従事する者には該当しません。

例えば、前記の「役員など専属の自動車運転者」は断続的労働に従事する者に該当しますが、「運転者業務」と「通常の業務」を兼任しているような場合には、断続的労働に従事する者には該当しないことになります。

労働基準法第41条第3号の許可を受けたものについては、労働時間、休憩及び休日に関する規程がすべて除外されるのであるから、その勤務の全労働を一体としてとらえ、常態として断続的労働に従事する者を指すのである。したがって、断続労働と通常の労働とが1日の中において混在し、又は日によって反復するような場合には、常態として断続的労働に従事する者は該当しないから、許可すべき限りではない。

昭63.3.14基発150号 抜粋

4.警備業務において監視又は断続的労働に従事する者の要件

「警備業務」に従事する者が、監視又は断続的労働に従事する者に該当するか?はより実態に即して判断されるため、詳しく解説します。

なお、ここで言う警備業務は、警備業法によって規定されている下記です。

  • 事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地などにおける施設警備や機械警備。
  • 雑踏整理や交通誘導。
  • 現金や貴重品の輸送及び警備。
  • いわゆるボディーガードや緊急通報サービス。など

警備業法において「警備業務」とは、次の各号のいずれかに該当する業務であって、他人の需要に応じて行うものをいう。

  1. 事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地等における盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務。
  2. 人若しくは車両の雑踏する場所又はこれらの通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務。
  3. 運搬中の現金、貴金属、美術品等に係る盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務。
  4. 人の身体に対する危害の発生を、その身辺において警戒し、防止する業務。

警備業法第2条(定義)第1項

4-1.なぜ、警備業務はより実態に即して判断されるのか?

警備業務に従事する者は、その業務内容などによっては監視又は断続的労働に従事する者に該当します。

一方で、警備業務は一般的に、他人からの委託を受けて警備業法の規制の基に行われるものであるから、委託契約上厳しい警備業務と賠償責任などが課されています。

つまり、警備業務に従事する者の中には、身体の疲労ないし精神的緊張が少なくない者もあり、画一的に「警備業務=監視又は断続的労働」と判断できないため、より実態に即して判断すべく取り扱いの細目が定められているのです。

本項では、それら細目を解説していきます。

なお、前記【2.監視に従事する者とは】または【3.断続的労働に従事する者とは】にて解説した要件は当然に満たす必要があります
それに加えて、下記要件も満たす必要があると捉えてください。

4-2.警備業務において監視に従事する者に該当する要件

行政通達(平5.2.24基発110号)によれば、警備業務において監視に従事する者に該当する要件は下記です。

  1. 一定部署にあって監視することを本来の業務とし、且つ、常態として身体の疲労及び精神的緊張の少ないこと。
  2. 勤務場所が危険でなく、また、湿度、温度、騒音、粉塵濃度などの諸点からみて有害ではないこと。
  3. 1勤務の拘束時間が12時間以内であること。
  4. 勤務と、次の勤務との間に10時間以上の休息期間が確保されていること。

上記の観点から、下記の業務に従事する者は、監視に従事する者に該当しません

  • 立哨(交通誘導)業務。
  • 必要に応じ、身体や所持品、荷の点検を行う業務。
  • 駐車場などにおいて料金を徴収する業務。
  • 車両の誘導業務。
  • 常態としてテレビモニターなど警備業務用機械装置によって監視する業務。
  • 異常事態に対する措置が特に高度の技術または判断を必要とする業務。

4-3.警備業務において断続的労働に従事する者に該当する要件

行政通達(平5.2.24基発110号)によれば、警備業務において断続的労働に従事する者に該当する要件は下記です。

  1. いわゆる「宿日直業務の代行」として行われる業務であること。つまり、常態としてほとんど労働する必要がなく、定期的巡視(注)、施錠及び開錠、緊急の文書または電話の収受、不意の来訪者への対応、非常事態発生の対応などの業務であること。
  2. 1勤務の拘束時間が12時間以内であること(但し、当該勤務中の夜間に継続4時間以上の睡眠時間が与えられる場合には16時間以内)。
  3. 勤務と、次の勤務との間に10時間以上の休息期間が確保されていること(但し、当該勤務中の夜間に継続4時間以上の睡眠時間が与えられる場合には8時間以上)。
  4. 巡視の回数が1勤務当たり6回以下であり、且つ、巡視1回の所要時間が1時間以内であって、その合計が4時間以内であること。
注釈: 定期的巡視とは?

このページで言う巡視とは、下記すべてを満たすものでなければなりません。

  • 精神的緊張が少ないこと。
  • 巡視する場所が危険でなく、また、その環境条件が温度、湿度、騒音、粉塵濃度などの諸点から有害ではないこと。

上記の観点から、下記の業務に従事する者は、断続的労働に従事する者に該当しません

  • コンビナート、空港、遊園地など警備対象が広大である警備。
  • その構造上外部からの侵入を防止することが困難な警備。
  • 高価な物品が陳列、展示または保管されている場所の警備。

なお、隔日勤務の形態を取る場合には、前記1~4の要件を下記に読み替えてください。

  1. (前記に同じ)
  2. 1勤務の拘束時間が24時間以内であり、夜間に継続4時間以上の睡眠時間が与えられること。
  3. 勤務と、次の勤務との間に20時間以上の休息期間が確保されていること。
  4. 巡視の回数が1勤務当たり10回以下であり、且つ、巡視1回の所要時間が1時間以内であって、その合計が6時間以内であること。

4-4.警備業務において、1勤務に「監視」と「断続的労働」が混在する場合

1勤務において、「監視」と「断続的労働」の両方に従事する場合には、下記要件をすべて満たす場合に限り、監視又は断続的労働に従事する者に該当します。

  1. 監視において、一定部署にあって監視することを本来の業務とし、且つ、常態として身体の疲労及び精神的緊張の少ないこと。且つ、勤務場所が危険でなく、また、湿度、温度、騒音、粉塵濃度などの諸点からみて有害ではないこと。
  2. 断続的労働において、いわゆる「宿日直業務の代行」として行われる業務であること。つまり、常態としてほとんど労働する必要がなく、定期的巡視(巡視の要件は前記同様)、施錠及び開錠、緊急の文書または電話の収受、不意の来訪者への対応、非常事態発生の対応などの業務であること。
  3. 断続的労働において、巡視(巡視の要件は前記同様)の回数が1勤務当たり6回以下であり、且つ、巡視1回の所要時間が1時間以内であって、その合計が4時間以内であること。
  4. 1勤務の拘束時間が12時間以内であること。
  5. 勤務と、次の勤務との間に10時間以上の休息期間が確保されていること。

但し、これも、隔日勤務の形態を取る場合には、前記1~5の要件を下記に読み替えてください。

  1. (前記に同じ)
  2. (前記に同じ)
  3. 断続的労働において、巡視の回数が1勤務当たり10回以下であり、且つ、巡視1回の所要時間が1時間以内であって、その合計が6時間以内であること
  4. 1勤務の拘束時間が24時間以内であり、夜間に継続4時間以上の睡眠時間が与えられること。
  5. 勤務と、次の勤務との間に20時間以上の休息期間が確保されていること。

4-5.警備業務において、監視に従事する者、断続的労働に従事する者に該当する要件(共通)

前記【4-2.警備業務において監視に従事する者に該当する要件】、【4-3.警備業務において断続的労働に従事する者に該当する要件】は、それぞれに該当するための要件でしたが、本項は共通要件です。

つまり、監視に従事する者の要件は「前記【4-2.警備業務において監視に従事する者に該当する要件】と本項要件」、断続的労働に従事する者の要件は「前記【4-3.警備業務において断続的労働に従事する者に該当する要件】と本項要件」、となります。

  • 1ヵ月に2日以上の休日が与えられること。
  • 休日は、所要の休息期間に24時間を加算した期間であること。
  • 原則として、ひとつの作業場に常駐して勤務していること(2つ以上の異なる作業場に勤務している場合には該当しない)。
  • 夜間に睡眠時間を与える場合には、十分な睡眠を確保できる設備及び寝具が備え付けられていること。

5.監視又は断続的労働に従事する者の深夜割増賃金

前記の通り、労働基準法第41条では下記のいずれかに該当する労働者については、労働時間、休憩及び休日に関する規定を適用しないとしています。

  1. 別表第一第六号(林業を除く。)又は第七号に掲げる事業に従事する者
  2. 事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
  3. 監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの

但し、あくまで、労働時間、休憩及び休日に関する規定を適用しないだけであって、深夜労働に関する規定は適用されます。

よって、監視又は断続的労働に従事する者についても、深夜割増賃金は支払われなければなりません

労働基準法第41条は深夜業の規定の適用を排除していないから、労働基準法第41条第3号によって使用者が行政官庁の許可を受けて使用する場合にあっても、使用者は深夜業の割増賃金を支払わなければならない。

昭63.3.14基発150号 抜粋

6.労働基準監督署への申請

監視又は断続的労働に従事する者に該当するとして、労働時間、休憩及び休日に関する規定の適用を除外するためには、労働基準監督署に申請し許可される必要があります。

許可を得ていなければ、前記の業務や要件を満たしていたとしても、監視又は断続的労働に従事する者として扱うことはできません。

しかし、この申請を怠っている使用者が非常に多いです。

危機意識が低いのか、法規を甘く見ているのか、無知なのか、理由はわかりませんが、このような申請を怠ったがために痛い目に合った使用者を私はたくさん見てきました。

ですので、前記の業務や要件を自分の業務と比較することも重要ですが、まずは、「監視断続的労働に従事する者に対する適用除外許可申請書」がきちんと申請されているか?労働基準監督署から許可されているか?も確認することをお奨めします。

使用者(社長や上司など)に確認することが困難な状況であるなら、管轄の労働基準監督署に確認するという手もあります。

「未払い残業代の請求は、ある意味では、相手方(会社)の粗探しと言えます。「粗=労働基準法に違反している点」です。そして、見付けた粗の量や質に比例して、結果(回収額)も大きくなっていきます。
今後、使用者側であっても労働者側であっても労働を続ける限りは、粗を見付けられる程度の知識が不可欠ですので、これからも一緒に理解を深めていきましょう。」

7.『警備、交通誘導、監視など手待ち時間が長い業務には残業代がない?』の5行まとめ

以上が、監視又は断続的労働時従事する者の許可基準に係る解説です。
サービス残業の温床となり得る制度ですから、その許可基準も非常に細かく定められています。

要約してしまえば次の通りですが、あなたが「監視」「警備」「手待ち時間が長い」などの要素を含む業務に従事している場合、関係する項目を何度も読み返すようにしてください。

内容が難しいと感じる場合には、残業に係る知識の底上げが必要かもしれませんので、本当に知ってる?残業代の基礎知識も参考にしてください。
  1. 監視又は断続的労働に従事する者には、労働時間、休憩及び休憩に関する規定が適用されない。つまり、「1日単位で8時間、1週単位で40時間」を超えて労働させても残業代が発生しない。
  2. 監視又は断続的労働に従事する者は、「監視に従事する者」と「断続的労働に従事する者」とに分けられ、それぞれに要件が定められている。
  3. 警備業務が、監視あるいは断続的労働に該当するかはより実態に即して判断されるため、取り扱いの細目が定められている。
  4. 監視又は断続的労働に従事する者には、労働時間、休憩及び休憩に関する規定が適用されないが、深夜労働に関する規定は適用される。つまり、深夜割増賃金は支払われなければならない。
  5. 監視又は断続的労働に従事する者に該当するとして、労働時間、休憩及び休日に関する規定の適用を除外するためには、労働基準監督署に申請し許可される必要がある。